株式会社イワコー
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朝日新聞朝刊より

コレクションの消しゴムを手に取る
楠田枝里子さん∴左下写真

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おもしろ消しゴム 人気は消えない


厳しい残暑、アイスクリームでもいかが?といっても、食べちゃだめ。本物そっくりの消しゴムだから―。

八潮市の文具製造会社「イワコー」(岩沢善和社長)の「おもしろ消しゴム」が人気だ。食べ物や動物など百六十種類もあり、子供や大人の収集マニア出現するほどという。趣向を凝らした精巧な商品を生み出し続ける秘密は「夢と楽しさ」へのこだわりだった。

袋に入れたり箱に詰めたりするのはすべて手作業だ=八潮市大瀬の「イワコー」で∴上写真


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遊び心が魅力的  エッセイスト楠田枝里子さんの話


消しゴム収集家で知られ、「消しゴム図鑑」の著書もあるエッセイスト楠田枝里子さんの話

「消しゴムは子供のころから集めていて、二万個を超えています。イワコーさんのものは遊び心があって魅力的。一番好きなのは、甘口と辛口の二種類あるカレーライスです。
工夫を凝らすこだわりには「好きだから作っている」という愛情を感じます。

日本は「消しゴム先進国」で世界に誇れる文化だと思います。次に何を作ってくれるか楽しみです。世の中の物すべてを消しゴムにしてほしい。」


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八潮の文具会社 本物そっくりに


中川が近くに流れる住宅と町工場の密集地に、イワコーの四階建ての社屋がある。玄関を開けると、ほのかにゴムのにおいがする。事務所の応接机の上に色彩かな消しゴムを山盛りにしたかご。どれも4センチほど。手のひらにちょこんと乗る大きさだ。

「面白いでしょ」と岩沢社長。消しゴムとの出あいは二十七年前のこと。

千葉県でプラスチック製の文具の製造を始めて五年たった一九七三年。八潮市大瀬に工場を移転したのを機に、鉛筆キャップに消しゴムを付けてみた。消しゴム付きのシャープペンシルがヒントだった。それが爆発的に売れた。

「消しゴムは四角じゃなきゃだめなのか?」。さらに発想を転換。なんと実際に遊べる「ヨーヨー消しゴム」をつくり出し、八九年には「野菜消しゴム」を発売。おもしろ消しゴムシリーズの草分けとなった。


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収集マニアも


研究のために、従業員がハンバーガーを食べ歩いたこともあった。イワコーのこだわりは「実物に限りなく近く」だ。

筆箱にくっつかず、燃やしても安全なように、材料には合成ゴムを使う。テストで消字率八十%の規格値もクリアし、きれいに消せる能力も売りもの。

とはいえ、売り上げは四年ほど前から落ちている。毎月二百万個の出荷数が半分ほどに。「飽きられてしまうので、どうしても波があります」と岩沢社長。

二年ほど前からインターネットのホームページで画面を見ながら消しゴムを買えるようにした。遠方のファンからメールが届く。

「子供たちが楽しめる、夢のある文具を作っていきたい」。岩沢社長は日々、アイデアを練る。

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